平成30(2018)年2月2日(金) 10:00~19:00
講演会 (3階大会議室)
10:00-10:05 | 開会の辞 | 田中 勝久(福井謙一記念研究センター長) |
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10:05-10:15 | ご挨拶 | 北村 隆行(京都大学 大学院工学研究科長) |
10:15-11:15 | 「気液転移と熱伝導が出会うとき:19世紀科学から21世紀科学への展開」 | 佐々 真一(京都大学 大学院理学研究科) |
11:30-12:30 | 「The Group Molecular Orbital Method For Large Molecular Systems」 | 北浦 和夫(京都大学 福井謙一記念研究センター) |
-昼休み- | ||
13:50-14:50 | 「原子直視STEM法の新展開と材料科学への応用」 | 幾原 雄一(東京大学 大学院工学系研究科) |
15:00-15:30 | 「福井謙一奨励賞」表彰式 | 越智 正之(大阪大学 大学院理学研究科) |
15:30-17:20 | ポスターセッション(詳細) | |
17:30-19:00 | 懇親会(詳細) |
お申込はこちらをご覧下さい。
ポスターの公募の締め切り: 2018年1月19日(金)
参加いただくポスターの題目と発表者名・所属などは当日、講演題目とともに プログラムとして参加者全員に配布する予定です。
締め切り2018年1月19日(金)(講演会・懇親会・ポスター発表とも)
登録フォームよりお申し込み頂けます。(終了しました)
あるいは、以下の8項目を、メールかFaxで下記送付先にお送りください。
メールsympo2017@fukui.kyoto-u.ac.jp
Fax 075-781-4757(このフォームをお使いください)
Deadline Jan. 19(Fri.), 2018
Please register for the symposium through the registration form (closed) or send the following information to sympo2017@fukui.kyoto-u.ac.jp
メール sympo2017@fukui.kyoto-u.ac.jp
事務室
Tel: 075-711-7708
Fax: 075-781-4757
去る2018年2月2日に、第15回福井謙一記念研究センターシンポジウムを開催いたしました。田中センター長の「開会の辞」と、北村工学研究科長の「ご挨拶」に続き、三名の先生方によるご講演が行われました。
佐々先生は、「気液転移と熱伝導が出会うとき:19世紀科学から21世紀科学への展開」という題目でのご講演をされました。19世紀に端を発する統計力学と熱力学は、21世紀に入っても発展を続ける一方で、未だに特定の物理現象を説明できないことが分かっています。そこでご講演では、19世紀的な物理学に立ち戻り、平衡時の変分原理を一般化させ線形応答理論を用いることで、従来の理論では説明できなかった熱伝導時における気液転移の現象を解明するご研究について説明されました。
北浦先生は、「The Group Molecular Orbital Method For Large Molecular Systems」という題目でのご講演をされました。量子化学計算の計算コストは、系の大きさの三乗以上に比例して高くなっていくため、大規模系への適用が困難です。ご講演では、分子をフラグメント化することにより計算を高速化する点を詳細に説明され、特に自身が提案したフラグメント分子軌道法と、新たに提案したGroup Molecular Orbital法に関する発展について説明されました。
幾原先生は、「原子直視STEM法の新展開と材料科学への応用」という題目でのご講演をされました。STEM(走査型透過電子顕微鏡)は近年結晶の界面や粒界を観測する手段として非常に盛んに研究されています。ご講演では、収差補正STEMや量子化学計算を組み合わせ、結晶の界面や粒界を観測・欠損の周期パターンを同定するご研究や、最先端の透過型電子顕微鏡を用いて、従来困難に考えられてきた水素や原子内部を観測するといったご研究に関して説明されました。
また、「福井謙一奨励賞」(第二回)の受賞者として、大阪大学大学院理学研究科物理学専攻の助教でいらっしゃいます、越智正之様が選ばれました。受賞題目である「第一原理波動関数理論の固体への展開:量子化学と固体電子論の融合」に関しての受賞講演をされました。
ポスターセッションでは、理論的な研究から実験を用いる研究までの幅広いテーマでのポスター発表が行われました。